今日はSS400(一般構造用圧延鋼材)とS45C(機械構造用炭素鋼)の溶接です。溶接の難度としては、難しくはありませんが、S45CやS55Cなどの炭素量の多い材質を溶接するときには、注意すべきポイントがあります。詳しい方は読み飛ばして下さい☆
炭素量が多いということは、溶接した部分は、局所的に熱処理をしているのと同じ状況になるので、材料の硬化が生じます。更に、溶接は熱処理とは違い、急熱急冷ですので、熱影響を受けた部分が著しく硬化して伸びのない状態になっていきます。結果として、時間とともに欠陥が生じ易くなり、ピリッと割れが生じる感じでしょうか。
ではどうするか?急熱ではなく、少し緩やかに加熱、急冷ではなく、少し緩やかに冷却できれば良いのです。
つまり、溶接前後に予熱を行なえばいいわけです。これによって、擬似的に焼鈍(焼きなまし)に近い状況を作ることもできます。
もちろん、炭素量によって加熱温度を変えたり、他にも溶接棒の種類を変えたりなど、たくさん方法はあるのですが、予熱はかなり効果的な方法となります。ちなみに写真は、1枚目が仮付け、2枚目と3枚目が本付けとなります。
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