ミグ溶接(MIG溶接)とは

ミグ溶接(MIG溶接)とはMetal Inert Gas Welding溶接の略です。
ミグ溶接(MIG溶接)と似た溶接でマグ溶接(MAG溶接)もありますが、これらはガスシールドアーク溶接の分類で、大きなくくりとしては同じ溶接工法です。

ミグ溶接(MIG溶接)とマグ溶接(MAG溶接)の違い

ミグ溶接(MIG溶接)マグ溶接(MAG溶接)も、空気中で起きるアーク放電を利用した溶接工法で、ガスで溶接面を空気から遮断しながら溶接する溶接工法です。

これらミグ溶接(MIG溶接)マグ溶接(MAG溶接)の大きな違いは、溶接の際に使われているガスが異なります。

ミグ溶接(MIG溶接):「不活性ガス(主にアルゴンやヘリウム)」を用い溶接
マグ溶接(MAG溶接):「活性ガス(不活性ガスと炭酸ガスの混合ガス)」を用い溶接


このように溶接に使用するガスが異なるほか、以下の違いがあります。溶接手法はよく似ていますが、特徴を考えながら溶接手法を選ぶ必要があります。

◎ミグ溶接(MIG溶接)の特徴

溶接スピード

ミグ溶接(MIG溶接)はスピードが早いのが特徴です。その為、溶接箇所が多い場合や短い期間で溶接をしたい場合、効率よく溶接することが出来ます。

溶接場所

シールドガスによって大気と遮断された状態で溶接作業が行われます。そのため空気中の酸素の影響を受けずに溶接がを行うことができ、熱の発生も局所的ですので、母材に対してのストレスが少なくて済むというメリットがあります。

溶接の仕上り

溶接の仕上がりは綺麗に仕上がりますが、その反面、アークが広がってしまうため溶接箇所への溶け込みが浅くなってしまい、他のガスシールド溶接に比べるとすこし劣ります。

溶接材質

アルミステンレスなどの非鉄金属はミグ溶接(MIG溶接)でしか溶接出来ません。

ミグ溶接(MIG溶接)の種類

ミグ溶接(MIG溶接)の中にもさまざまな種類があります。その中でも代表的な4種類の溶接手法をご紹介します。

ショートアークミグ溶接法

ショートアークミグ溶接は短絡移行現象(ショートアーク)を用い行われる溶接方法で、半自動で溶接することが多いです。ワイヤ先端が溶融状態になり、溶融池に接触時に表面張力で先端の溶融金属が移行する溶接形態です。ショートアークミグ溶接法は、入熱量が少なく薄板溶接や固定配管などの溶接に向いており、炭酸ガスや混合ガスを使い溶接されます。

スプレーミグ溶接法

スプレーミグ溶接法は、溶接電流を臨界電流以上に設定し、アーク電圧を高めに設定して溶接します。高すぎる電流や電圧により溶加材が、スプレー状の霧状態になります。このスプレー状態で行うミグ溶接の手法です。しかし、パルスミグ溶接が一般化し、スプレーミグ溶接法はあまり用いられなくなりました。パルスミグ溶接は、薄板から中厚板まで溶接することが出来ます。

大溶接法

大電流溶接は、太径の溶接ワイヤを使い大きな電流を流して溶接する方法です。薄板から厚板まで効率よくかつ高品位で溶接できます。電流が直流で、パルス有の溶接は、コンベンショナルパルスミグ溶接法とも呼ばれています。平均電流が臨界電流を下回る場合においても、ワイヤからスプレー化できるようにした溶接法です。

低周波重畳パルスミグ溶接法

低周波重畳パルスミグ溶接法は、アルミニウムの高付加価値な溶接を目的に、パルスミグ溶接をもとにして開発された溶接です。薄いアルミニウム板を溶接する場合に用いられます。

溶接の加工実績

真空バルブのTIG溶接

融点3380℃と金属の中で最も高融点のタングステンまたはタングステン合金を電極とし使用

オールステンレス製の溶接

青のビニールテープの箇所はSUS430、それ以外の部分にはSUS304の複合製品です。

ブラケットのTIG溶接

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大型バルブのTIG溶接

ピンホールができないように注意を払うことがポイントです。

検査用架台の溶接

材料取りと溶接時の歪み、反りに注意しながらの取り付けに配慮。

ステンレスラックの溶接

スペースが限られる為、サイズを確認して寸法しました。

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