スポット溶接とは

スポット溶接(Spot Welding)は、主に金属の薄板を接合するための抵抗溶接の一種です。この溶接方法は、金属板の表面に電極を押し当て、電流を流して金属を加熱し、その後急冷することで接合を行います。主に薄板金属の接合に適しており、3枚以上の板金を2,3秒で溶接することも可能です。

このように生産性が高い点や、ほかの溶接と比べると簡単に溶接することが出来る点もあり、自動車製造や金属製品製造などの産業で広く採用されています。大きく分けると溶接には、「融接」、「圧接」、「ろう接」の3種類あり、スポット溶接は圧力をかけて接合させる「圧接」に含まれます。3種類の溶接方法の違いについては下記のページをご覧ください。

溶接について溶接のプロ集団である無双の解説
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スポット溶接の特徴

スポット溶接の名前の由来は、「スポット」つまり「小さい点」からきています。この名前の通り、溶接する箇所は点のように小さいことが特徴的です。溶接箇所が小さいために、見栄えとしてはほかのどの溶接に比べても、きれいな仕上がりになるという事も特徴として挙げられます。また「熟練技術が不要」「アーク溶接のような温度まで上がらない」「溶接速度が速い」という点から、車製造の車体部分やそれ以外でも、近年自分で溶接してみようというDIY溶接も増えてきてます。

スポット溶接のメリット

短時間で強力な接合が可能

スポット溶接は短時間で強力な接合が可能

スポット溶接は通常、0.1秒から0.5秒という非常に短い時間で溶接が完了します。その為、1分間に数百個の溶接ができ、生産効率が非常に高い溶接方法です。また自動溶接機に組み込むことで、高速で一貫性のある溶接が可能です。

また、スポット溶接は、局所的に高温で金属を溶かし、圧力を加えて冷却・固化させるため、非常に強力な接合部が形成され、溶接した箇所は元の金属の強度に近い強度を持つことができます。それに加え、鉄やステンレススチール、アルミニウムなど、様々な金属材料を強固に接合できるため、多用途に対応できます。

具体的な使用例

自動車製造

車体パネルやフレームの接合に使用されるスポット溶接は、車の安全性と耐久性を確保するために重要です。

家電製品

冷蔵庫や洗濯機の外装パネルなど、耐久性が求められる部分での接合に利用されます。

溶接点が小さい

スポット溶接は、電極を通じて高電流を局所的に流し、その部分のみを急速に加熱して溶融させます。このため、熱が周囲に広がる範囲が非常に限定されます。溶接点から遠く離れた部分はほとんど影響を受けません。さらに溶接による加熱後に電流を止め、圧力をかけたまま冷却することで、溶接部が速やかに固化します。この急速な冷却も、熱が周囲に広がるのを防ぎます。

周囲の材料が過度に加熱されないため、元の機械的特性(強度、硬度、靭性など)が損なわれにくいです。特に熱処理された材料において、材料の性能が保持されることが重要です。

ほかの溶接と比較

アーク溶接やガス溶接では、広範囲にわたって金属が加熱されるため、熱影響部が大きくなり、材料特性が変化しやすくなります。これに対して、スポット溶接では熱影響部が小さいため、周囲の材料特性への影響が少ないです。

具体的な使用例

自動車製造

自動車の車体パネルやフレームの接合では、高い寸法精度が要求されるため、スポット溶接のように熱影響が少ない溶接方法が適しています。

電子機器製造

熱に敏感な電子部品の接合には、周囲の特性を損なわないスポット溶接が有効です。

スポット溶接のデメリット

スポット溶接の強度

スポット溶接による接合部は通常、適切に行われれば、元の母材とほぼ同等の強度を持つことができます。ただし、溶接点が局所的であるため、スポットごとに強度が集中し、他の溶接方法に比べて点と点の間の強度が劣ることがあります。

しかし、複数のスポット溶接点を適切に配置することで、全体の接合強度を向上させることが可能です。配置が不適切であると、接合部全体の強度が不足する可能性があります。特に、負荷が集中する部分や大きな応力がかかる部分には、スポット溶接だけでは十分な強度を確保できない場合があるため、他の溶接方法や補強が必要になることがあります。

ほかの溶接と比較

アーク溶接やレーザー溶接は、広範囲にわたる溶接が可能で、接合部全体に均一な強度を持たせることができます。これらの方法は、厚い材料や高強度が要求される部分に適しています。スポット溶接はこれに対し、局所的かつ点ごとの溶接となるため、同じ長さの接合部で比べた場合、強度の分布が異なることがあります。

厚い金属にスポット溶接が不向き

スポット溶接は、電極を介して局所的に高電流を流し、その部分の金属を加熱・溶融して接合する方法です。厚い金属の場合、表面から内部まで十分な熱が伝わりにくいため、溶接部の全体が適切に溶融しません。この結果、溶接強度が不足する可能性があります。またスポット溶接では、溶接部を電極で圧力をかけながら溶接します。厚い金属では、十分な圧力を均等にかけるのが難しくなるため、接合が不完全になることがあります。

厚い金属を溶接するためには、より大きな電流が必要になります。しかし、電流が大きすぎると、電極や機器に過負荷がかかり、損傷する可能性があります。また、過剰な電流は周囲の材料に過度の熱を与え、熱影響部が広がりやすくなります。

溶接の加工実績

真空バルブのTIG溶接

融点3380℃と金属の中で最も高融点のタングステンまたはタングステン合金を電極とし使用

オールステンレス製の溶接

青のビニールテープの箇所はSUS430、それ以外の部分にはSUS304の複合製品です。

ブラケットのTIG溶接

溶接後の反り・歪みと角を溶かさないように気をつけ、ビードも綺麗に出ています。

大型バルブのTIG溶接

ピンホールができないように注意を払うことがポイントです。

検査用架台の溶接

材料取りと溶接時の歪み、反りに注意しながらの取り付けに配慮。

ステンレスラックの溶接

スペースが限られる為、サイズを確認して寸法しました。

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